2018年9月8日土曜日

弓職人さんを訪ねてフランスへ

弓職人のMichel Jamoneauさんを訪ねてフランスの南西Nantesへ行ってきました。

そのお話の前に、フランスにいて、少し日本から目を離していた間、西日本では台風が、北海道では大きな地震。ちょうどノルウェーに戻る日の朝にそのことを知って、その被害の様子に本当に心が痛みました。最近日本という国の事を話する時、たびたび災害の話があがります。ノルウェーは日本でよく起こる台風、地震はありません。ごくまれに地震はあるそうですが、ほぼ気づかないくらいの震度みたいです。もちろん自然の国ですから、雪や落石などそうした災害は起こります。
そういう話をしていると日本は本当に深刻な災害の多い国で、それらから守るための知識と術を過去の経験から得ていて、海外との違いを感じます…そして今回ふと思ったのは、もしかしたら日本人の共通する姿勢といいますか、性格もこうした災害の歴史から一部形成されているところがあるのではないかと思いました…
遠い国から想いながら、一日も早い復旧を願っています。

さて、今回その職人さんの元を訪ねたのは、日本でハーディングフェーレを弾いている野間友貴さんが彼のバロック弓を使用していて、僕も何度か試奏させて頂いて、ハーディングフェーレとの相性の良さが気持ちよくて、いつか機会あれば、伺いたいなと思っておりました。ノルウェーに滞在している今回がまさにベストだったので、紹介していただきました。
ノルウェーからパリへ飛行機で2時間ちょっと。
空港からはTGVで3時間でNantesへ。久しぶりのTGVの列車の旅。


余談だけれど、フランスはイギリス4年、ノルウェー2年3か月、キプロス合計半年?に次いで4番目に長く滞在した国。イギリスの学生時代、友人の住むノルマンディーでクリスマス、年末年始やヴァイオリン製作などで歴史的に有名なMirecourtで弓職人さんの元で弓づくりをしたり、工房や友人を訪ねてToulouseへも2回ほど行きました。ほぼ楽器関連でしたが、思い入れのある国の一つです。

辿り着いたナントは、綺麗な街で、聖堂や教会などがいくつか見られ、路面電車に乗ってCommerceで乗り換えた時、街の活気、人々、風景などがあまりにも僕には華やかでキラキラしすぎていて、トラムに乗っている間、田舎から都会に来た人みたい(見たいというか実際そうか笑)にソワソワとわくわくが止まりませんでした笑



Michelさんの工房へ着いたら、ちょうどお昼ご飯の時間で、素敵なお庭でご親戚と一緒にランチしました♪お庭で育てているグレープで作られた酒や桃を使ったデザートを頂きました。美味でした。。。


その後は早速工房で色々見せて頂いて、弓もいくつか試奏させて頂きました♪
今年の春ごろお怪我をされたそうで、しばらくお仕事出来なかったみたいですが、最近少しずつお仕事も出来るようになっている様です。
今回試奏以外にも色々お話したいことがあって質問も考えていたのですが、ほぼ僕から聞くことなく、彼から色々お話してくださいました。


お互い同じ世界にいることもあり、弓の事、修理や毛替えの事、使っている毛の種類、僕がやっているやり方との比較、ビジネスの事、人生の事など色んな事教えていただきました。とても勉強になりましたし、僕の好きな職人さんだと思いながら、特に修理や毛替えに関しては、僕のやり方で彼も知らなかった事をお話した時に、「それは興味ある良いやり方だね!」と受け入れるように仰った時、こういう職人さん好きだわ~と思いました。
彼は40年以上弓の世界にいる方ですし、彼自身のやり方もすでに固まっていると思うのですが、そうした経験ある人でも僕みたいな若造の話も、同じ目線で話してくれるととても嬉しいですし、何より話しやすい笑

そんなこんなで夜も真っ暗になるまでずっとお話して、充実した日を過ごしました。
翌日も朝早くから工房で色々教えていただきました。
本当に出会えてよかった素晴らしい職人さんでした。
「次回来たら、これを教えるね~」とすでに、また色々教えて下さるそうです笑
楽しみ!
また、紹介してくださった野間さんありがとうございます!
彼のホームページ↓
なのですが、どうやらこのHPを管理している方がいなくなってしまい、色々編集が出来ず、更新ができないそうですので、弓のお値段など色んな詳細は直接メール等で連絡したほうが良いかと…
http://www.jamonneaubows.com/


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