2019年2月20日水曜日

フィドルとハーディングフェーレのセットアップの違いについて

はい、先ほどのブログからです。
普段ハーディングフェーレを弾く時の調弦は曲によるけれど、一般的に多いのが太い弦の方からBEBF#
それでいて、フィドル(ヴァイオリン)と大きく異なる駒と指板のアーチの形(重音を多用するためフィドルより平ら)や弦長の長さ(フィドルより短いため指を置く間隔も短い)なので、ハーディングフェーレの運指(指二本同時に押さえたり)をそのままフィドルで弾くことはかなりというか、少なくとも僕には難しい(笑)
ですので、ハーディングフェーレの曲、弾き方を全く同じようにフィドル用として教えることは曲によると思うけれど、今のところ無理だな。。。と思ってます。調弦はフィドルと同じG(今回はA)DAEに合わせたとしても、どの道、運指には工夫が必要となります。お手本として弾く際には、例えばあまり重音を弾かずメインのメロディーラインだけぬいて弾いたり、小指で弾くところを開放弦にしたりですね。その辺は同じにならないのは仕方ないと思います。

時折「フィドルのセットアップをその場でその時だけ簡単にハーディングフェーレみたいに出来ないの?」とは聞かれますが、先に言ったように、まず指板をなだらかに削り、駒のアーチを平らに削り…とても5分10分で出来るものではなく、更に一度削れば当然またもとに戻すことは出来ません。。。あらかじめ、駒だけそれ用に作ってその時だけ交換して使う。なら何とか…。それかそれ用のフィドルを用意するか…
色々言ったけれど、そんな中でも出来る限り弾けるように工夫して皆さんと演奏する事は楽しいものです。
似た楽器とはいえ、これだけ違うと同様に演奏は大変ですね笑
ハーディングフェーレの駒、お持ちのフィドルの駒と比べてもらうと一目瞭然かと思います。
このアーチに合わせて、指板もアーチはなだらかにすることが望ましいです。

一応注意書きとしては、あくまで僕が教えられるのは住んでいたTelemarkの地域のハーディングフェーレの伝統音楽で、それをそのままフィドルで弾くと少し難しいというだけであって、元からフィドル曲であるノルウェー伝統音楽もたくさんあるので、そういった曲は通常のフィドルセットアップでももちろん可能です。是非皆さんSpotifyなど音楽配信で探してみてはいかがでしょうか?^^

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