2017年7月31日月曜日

Telemark Festivalen~Opening Concert出演へ~

7月27日~30日まで行われたTelemark Festivalen、無事に終わりました。と言ってもそこまで言う程参加出来たわけではないのですが、それでも十分に楽しませてもらいました。

27日は夜の一公演のみ
28日からが本番、Bøの各場所でアーティストがパフォーマンスを行いました。
写真に関してですが、公式の写真を見て頂けたらと思いますので、下記をご覧くださいませ。
https://www.facebook.com/telemarkfestivalen/

前のブログで伝えた私が出演するオープニングコンサートはその日夜19時から。
そのリハで早めに会場へ。
そこで初めて知った。持ち時間たった5分(笑)という事で、実際に話せた事はごくわずかで経緯もかなり端折りました。
ハーディングフェーレ製作者になろうか考え始めた所(その時点ではまだ目指すか確証ない時)までしか話せず、本当はその後のハルダンゲル地区Utneを訪れた時の話からの一連の流れが重要だったりするのだけど、無理でした(笑)Ottarに辿り着くまでの経緯も、プロ奏者達から勧められた。だけ^^;まぁ、間違ってないけども。 
後はOttarから見た私の印象などの話。私の新作の楽器のお披露目と試奏。月曜日に完成したんですって言ったら、会場からどよめき
今回、冒頭の自己紹介とそのハーディングフェーレ製作者になろうか考え始めた所までをノルウェー語でスピーチしました。その内容に時々会場からも笑いが起こったりして、良い感じにウケました(笑)ちゃんと伝わった様で良かったです。

最後に将来の話を少ししました。
今回のスピーチで、伝えたかった事があって、それがこのブログのタイトルにもある「ノルウェーと日本を繋ぐ」(何とも大げさなタイトルだなって今でも思いますが…笑)
職人としては今後もノルウェーとは関わりは続いていく予定ですし、それも伝えたかった事ではあったのですが、今回はそれよりも伝えたかった事が日本人奏者の話でした。
リハの時、日本にもハーディングフェーレ奏者がいる話をしたら、司会の方がこう言ってくれました。

「じゃあいつか日本のハーディングフェーレ奏者が(1アーティストとして)Telemark Festivalenの舞台に立つ日が来ると良いね!」

これ、実は私がすっごく言いたかった事なのです。
だからそれをノルウェー人の方から発してくれた事が嬉しくて「それ、是非本番で言ってください!」とお願いしました。
そして、本番では日本には北欧音楽、ノルウェー音楽も演奏される方がいて(ハーディングフェーレのみではなく)と、そういった方々の存在を少し伝える事が出来ました。
そして司会の方が、先ほどの事を言ったら、会場からは拍手が起きました!!
感動…

自分は製作の人間。製作者と奏者は近いようで別世界。なので自分の存在がダイレクトに日本の奏者の方々がこちらでパフォーマンスする事に対して大きな助けとなる事は難しいかもしれません。でも自分の存在がほんの小さなきっかけでもなれたらと思っていました。今回はそのきっかけを作れたような気がしています。
伝統音楽弾くことは重要なポイントだと思いますが、個性入れても良いし、バンドでも良いと思うし、何らかの形でいつか実現したら面白いな~と思ってます。

オープニングコンサートの写真はこちら2つリンクから。両方とも私の写真載っております。
コンサートの最後にはスペルマンスラグの演奏もあったので、急いで民族衣装に着替えて参加してきました。その写真もあります。
https://www.facebook.com/telemarkfestivalen/posts/10154601603042274
https://www.facebook.com/telemarkfestivalen/posts/10154601490287274

舞台上からはライト眩しすぎてお客さんの顔全然見えなかったし、様子はよく分からなかったのですが、満員だったっぽい?去年は結構空いてた印象。なので、400人?くらいには知ってもらえたと思いますが、実際どうだったか不安でした。
でもコンサート後色んな方からお声かけて頂いて、何だか良い感動を与えていたようでほっと一安心しました。ノルウェー語で話ししたのもチャーミング!と言われて、この年でその言葉聞くとは思わず…

という事で、オープニングコンサートと言いますか、自分の話だけでしたが(笑)と言うか実際ほんの少ししか見れてないので、他のアーティストさん達に関する感想も何も述べようがなく^^;写真で雰囲気伝わればと…

次回は少しですが、観たアーティストの話をしたいと思います。



2017年7月23日日曜日

ハーディングフェーレ製作~始めの音~

新作ハーディングフェーレ製作も佳境
昨晩は初めて、この楽器が音を出しました。
と言っても、弓で弾いた訳ではありません。
ハーディングフェーレ製作の手順において、最初に鳴る音、それは共鳴弦です。
ただし、これはこの後弓で弾くオーバーストリングスのためであったり、駒の調整であったり、色々確認するために一度張ります。
そのため指でポーンと弾くだけ。
でも、この手で作った楽器が初めて弦で音を出すのがこの時。
夜、静寂の工房にただ一音が響く。
それに耳を傾けて、楽器に触れて木の振動を感じると、何とも形容し難い感情になります。
完成前ですが、ここもまた特別な瞬間です。
さて、早ければ今晩には音鳴ってる。かも。

2017年7月22日土曜日

ハーディングフェーレ製作~Telemark Festivalen2017に向けて~

ハーディングフェーレ3本目、製作の現在
今月はニス、指板、テールピースの製作が主、そして1週間後の舞台に向けて完成させなくてはなりません。
今作品含め、過去3作品は本体とネックにMother of pearl(貝殻のキラキラした面)を埋めるハーディングフェーレ製作では手間の掛かるタイプを作っています。
写真の様に、本体枠に埋める作業は前のブログ1本目の製作の裏側で説明した通り大変な作業です。決定したデザインに寄りますが、ボディーとネックのmother of pearlの総数は150を超える事も。一つ一つ糸鋸や機械で切って、ヤスリで形作っていく気が遠くなる作業です。それでも1本目に比べたら慣れたもので、スピード速くなったものです。



過去作品の写真と見比べて頂くと分かると思いますが、毎度デザインのパターンを変えて挑戦してます。

続いて指板とテールピース
今回はOlav G Hellandの作品からメインパートのデザインは引用しました!
これが素敵で一度作ってみたかったんですよね。慣れてきたので、そろそろこれに挑戦出来るかもと思って思い切ってやってみた…最高に大変でした(笑)

指板の一番下、テールピース上下のパターンも今回初挑戦
ちなみに今回のこの部分のデザインは自身で考えたオリジナルです
過去2作はこんな感じ

それぞれのデザインと言いますか、模様の作り、その違いを見て頂けるかと思います。
どれも好きだなぁ。

さて、最初に言った舞台と言うのが、今月27日から始まるこちら住んでいるBøで28年続く国際フォーク音楽祭Telemark Festivalen。
去年は一観客として参加して、とってもとっても楽しい思い出に残る音楽祭となりました。

そして…
今年はなんと私この音楽祭のオープニングコンサートの壇上に立つ事になりました。この音楽祭のマネージャーさんから直々に連絡があり、日本人ハーディングフェーレ製作者として、壇上で自身についてなどの話をして、その際に製作した楽器を持ってきて欲しい!
との事。最初は信じられず、しばし沈黙してました(笑)
しかしここで問題が、「楽器ない…」2本とも売れてしまって手元に自作の楽器がない…
よって今作っている楽器を頑張って完成させなくてはならない。頭の中で計算すると、Kappleikenとかあったけど、つまづかなければ…と言うか何とかするしかない!
世間は夏休み真っ最中…もちろん私は夏休みどころじゃないです(笑)
でも先に書いた指板、テールピースが間に合うかどうかの最後の壁だったので、それが無事終わって、予期せぬ不測の事態でも起きない限り間に合うでしょう(…自分でフラグ立ててるみたいで怖いですが)
とにかく、短い時間ですが、またとないであろうこの機会、きっと観に来るのはノルウェー人がほとんどでしょう、伝えたい事を伝えられたらと思います!
パンフレット内のこのページに私の名前が…
凄いね、なんか。




Kappleiken、スペルマンスラグ参加への想い

この話を頂く前、こちらのスペルマンスラグの練習には、たまに参加してる程度でした。
当日の1か月ほど前、メンバーの方から「出てみない?」とお誘い受けてびっくり。とても嬉しかったのですが、反面自分の腕前で出て良いものかと悩みましたが、とても貴重な機会なのでOK出しました。もうとにかく頑張るしかない!
課題は2種類のリズムSpringarとGangarの曲を1曲ずつ、そのGangarは前から弾いてた曲だったのですが、ボーイングや細かい音を間違えていたので、その辺修正。
で、私にとっては鬼門のSpringar…足のリズムとメロディー,ボーイングを合わせるのがとても難しくて…
特にTelemarkのスプリンガルはメロディーが複雑で覚えるだけでも一苦労で難しいのです。

毎日練習、そして何とか形になってきて、大会前の最後のリハでは「あぁ、すごく楽しい!」ってなるくらいまで演奏に余裕が出来ました。
スペルマンスラグ練習風景

ボーイングも大丈夫だと…思っていた!出発2日前、職人さんOttar(彼については詳しくまたいつか説明しますが、klasseAの超一流プレイヤーでもあります)の前でgangar弾いてたら、
「2箇所くらい違うね。」「…(・o・)」
確かに違う。一緒に演奏してても気付かなかった本当に細かい点。超速で修正しました。
難しいな…

kappleik出場への想い
私にとっては単なる思い出作りではありませんでした。優勝とか高得点は難しくても、選んでくれたからこそ皆さんに迷惑掛けないくらいのレベルは絶対得て出場したかった。自分のせいで大幅な減点、足は絶対引っ張りたくなかった。
だから直前でも納得行かなければ出ないつもりでいました。そしてOttarさんに再度見てもらって「OK!」貰えたので自信持って壇上に立てました。
もう一つはこのスペルマンスラグのリーダーが不慮の事故で演奏出来ない身体になって出場出来なくなってしまい、別にその代りで呼ばれた訳ではないだろうけれど、その方を想って恥じない演奏を!と気合入ってました。

この時の演奏様子の写真を撮ってくれていた方がいて、こちらに載っています!
ないと思っていたので、これは大切な写真となりました!
https://www.facebook.com/Landskappleiken/photos/a.1467058139999429.1073741846.188030547902201/1476949765676933/?type=3&theater

もう一つの2016年7月のお話~ハーディングフェーレのイベント@東京・北海道~

前回の記事から分かる様に、去年の今頃は日本に一時帰国しておりました。2週間程だったかな。
楽器の引き渡しともう一つイベントを行いました。
ヴァイオリン、フィドル、ハーディングフェーレ奏者の酒井絵美さんと共に行ったハーディングフェーレのイベント。主に私が楽器についてお話して、酒井さんが合間に演奏。
元は北海道中川町中川郡のみでしたが、急遽(3日前決定 笑)東京でもやる事になりました。にも関わらず、満員!北海道も満席だったかな?こんなマニアックな楽器なのに、たくさんの方にノルウェー、ハーディングフェーレという楽器についてお話出来た事、今でもあの時の楽しかった記憶は忘れません。
人前で話すのは緊張するけれど、何にしても自分の好きな物に対して興味を持って聞いてくれる人の前で話をしている時の私はかなり活き活きしてるのを自身感じ取れます(笑)それぐらい楽しかった。
また東京、北海道では同じイベントながら、微妙に内容を変えて行ったり、色々勉強になりました。そう言えば、訪問時の事が北海道の新聞にも載りました!
では、その時の様子の記事をまたまたFacebookで申し訳ありませんが、写真付きで載せてありますので、是非ご覧ください!
2016年7月19日@東京・さんさき坂カフェ。
https://www.facebook.com/keisuke.hara.961/posts/10210075944039007

2016年7月21日北海道中川町中川郡
https://www.facebook.com/keisuke.hara.961/posts/10210200506592993

2017年7月19日水曜日

2016年7月18日、ハーディングフェーレ1号製作の裏話

去年のこの日、私の夢が一つ叶った日でした。
ハーディングフェーレ第1号が、私が尊敬する作曲家光田康典さんのもとへ旅立ちました。
この時の記事はフェイスブック下記をご覧ください。手抜き(笑)と言う意味じゃなく、この時の感動をその日そのまま書いたので、こちらを読んで頂いた方が伝わるかと。↓
https://www.facebook.com/keisuke.hara.961/posts/10209972470932244

改めて、この時の光田さんから頂いたコメントを読んでいると、特にこの文に惹かれました。
「少々あつかい辛いけど、職人が丹精込めて作った同じものが2つとないものを大切に使う……」
この「少々あつかい辛いけど」あぁ、これはそうかもな…って。
でもだからこそ機械では出せない手工芸の音や物作りの良さがそこにあって。
なんだろう。読んでいて心が軽くなる感覚。
皆さんのコメントも嬉しかったなぁ…一つ一つ改めて読み返してました。ありがとう。

ハーディングフェーレ1号の製作のお話
NEWARKヴァイオリン製作学校時代から興味があった装飾楽器。
ハーディングフェーレを見た時は、それはそれは衝撃でして、いつか作れたらと思っていた数年前、まさかここまで出来る様になるとはと言うのが率直な気持ちです。もちろん今でも難しいです笑

ヴァイオリンと違う点で特に苦労したのは
F字孔を立体に削る点
頭の形
象嵌細工の装飾
そして、鬼門だったのが、Rosingと呼ばれる楽器本体に描く事。
何を隠そう私は絵を描く才能が0
でも、だからこそこの楽器を見た時、「もしこんな自分がここまで美しい物を描く事が出来たら、一つ成長出来て楽しいかも!…」
って思いました。

今回はここから2項目のお話。
1つ目は象嵌細工装飾の製作の話。
指板やテールピースも大変だったのですが、悩んだのが、楽器ボディーとネックに装飾するか否か。もちろん初めはするつもりだったのですが、それをする段階に来た時、職人さんにどうやって作るか聞いたら「ボディーとネックに装飾したことない!」
え!?…30本(Rebuild含む)近く作ってる人だからてっきりあると思ってた。もちろん装飾の修復ではたくさん経験あるけど、自身の作品では作る機会がなかったそう。
困った…どう作れば良いのか分からない…諦めて最初の作品だし無難に装飾なしで行こうか。と一時心揺らいだけど、いや、これは挑戦すべきで、しなかったら絶対後悔すると思ったので、本番前に試行錯誤して、活路を見つけた。もちろんそのやり方が正しいとか、もっと良い方法があるかもしれないけれど、これで行けるはずと作り始めた。マザーオブパールの形、サイズ、間隔。計算計算、また計算。
で出来上がったのがこちら



自分でも久し振りに見ました(笑)
今見ても良い感じだと思う…

そしてRosingへ。
それまでに色んな作品見てて、どんな感じは頭ではわかっていたのですが、いざ練習で紙に描いてみても…なんか違う…てか、形いびつ、バランス、全て酷い、なんだコレ、紙でこれで、こんなのカーブしてる木になんて描ける訳ない(笑)
職人さんの描くRosingは現代、昔の作品からしても職人の中ではトップクラスに美しいものだと僕は思っていて、それを見てるから尚更自分に減滅してた。職人さんに「どう練習すれば?」と聞くと「こんな感じ!」サラッと描いて見せてくれたのだけど、これとこの絵がどう繋がってるのさっぱり分からんくて当てになりませんでした(その当時は)
どうしたものか…せっかくここまで上手く出来たのに、ロージングのせいで台無しにしてしまう。毎日不安で始めるのが嫌で仕方なかったです。でも先が見えなくてもとにかく練習を始めた、作品をそのままコピーではなくアイデアの元はあっても自分でちゃんとデザイン考えて個性を出す事に決めて。
使わないヴァイオリン表板を使用して練習、当時の様子。
とにかく少しでもコツをつかむまで戦ってました。
そしてついに腹をくくり、本体に描き始めて行きました。



今見ると「おぉぉ…」って感じですが、この時を思えば、絵心0の人間が良くぞここまで描いた!頑張った!って思います!
こんなに苦労したロージングも今となっては、難しいしデザインも大変だけど恐れる事はなくて楽しくなってきたのは大きな成長です。そう思える様になったことに安心しています。
そしてこれが完成した時は震えた。光速の速さで光田さんにご連絡入れたの今でも覚えてます笑 そして去年の今日彼のもとへと渡ったのでした。
また光田さんとこの楽器にお逢いできる日が楽しみです♪




2017年7月17日月曜日

Landskappleiken2017おしまい

長い夜は過ぎ去り、日曜日。この日はMeisterkonsertのみ。
各優勝者(全てではないです)がスピーチと演奏を行いました!
すいません。写真なしです。
Landskappleikenの公式サイトにて写真や結果など載っています
http://www.landskappleiken.no/
インスタグラムのアカウントでも素敵な写真が掲載されてました。
最後には来年の開催地Trysilのプロモーションビデオで締めくくり。
来年は2018年6月27日~7月1日
https://www.youtube.com/watch?v=GumB_i7ccJE

毎日ひたすらに伝統音楽のパフォーマンスを見続けました。
部門は同じであれど、各地域の違う曲調の音楽、ダンスにノルウェー音楽の奥深さ、小さい子供からおじいちゃんおばあちゃんまで、ノルウェー人の民族音楽に対する関心の高さはkappleikに来ると毎度感じます。
そんな中に自分も参加出来た事、とても嬉しく思います、改めて。
今回の大会中、色んな方にお逢いしました!と言うか再開が主ですね。
かなり前に一度しか逢ってなかった人達が覚えててくれて向こうから声掛けてくれたり、Vågåスペルマンスラグの方達やRaulandの人など、一番久しぶりだったのは、2014年11月にノルウェーのハルダンゲル地区Utneを訪れた時にお逢いして、それ以来逢いたかったけど会えずにいた方々と再会出来たのが良かった。ようやく会えた!って。本当変わらず安心する暖かい人たちです。

そうそう、今回泊ったヒュッテ、町中から15分くらい歩いた高台にあり、急な坂道に毎度帰りはハァハァ言いながら帰ってました笑 その分一望できる眺めは綺麗。





町中の写真撮るのすっかり忘れてた。すいません。大会に夢中になり過ぎました。
帰りは行きのトラウマを若干感じつつも、16時過ぎに出て、無事に家に夜中1時に着きました。みんなぐったり、翌日から私とOttarは通常に工房でお仕事でしたが、どこかボォ~っとしてました笑 自分はともかく彼はソロだけじゃなく、たくさんダンスの演奏もしてましたから、緊張の糸が切れたのでしょう。毎日夜遅くまで、楽器の調整してたの知っとるよ。本当お疲れ様でした。

駆け足ではありましたが、ノルウェー伝統音楽最大コンペティションLandskappleikenの様子、少しでも雰囲気伝わりましたでしょうか?
これを読んで、少しでもノルウェーに興味を持って頂けたなら、これ以上なく幸いな事だと思っています。
ありがとうございました!

最後、載せ忘れてた夜な夜な行われたダンスパーティーの様子をどうぞ♪




2017年7月16日日曜日

Landskappleiken 2017 at Røros 4日目~Klasse A、ハーディングフェーレダンス・ファイナル!~

始めに…
アップした動画ですが、もしかしたらスマホ等の端末では見る事が出来なさそう?です。PCからは見れます。観れなかった方々すいません。今後どうしようか?kappleikenに関してはyoutubeにいくつか動画上がっているのでそこから引っ張ってきても良いのだけど、リンクなら皆さん見る事出来ますかね?ちょっと考えなくてはですが、色々試しつつ進めていきますので、よろしくお願いします。

さて!
4日目土曜日、この日はほとんどがクラスA、ノルウェー全土から集まったトップ奏者達の戦いです。クラスAへの厳しさは前の記事でお伝えした通り。
その前にまずはこの日のスケジュール
Fele B A
Dans fele A
Hardingfele C A
Sjokoladekappleik
Dans hardingfele A
Vokal A
Dans hardingfele ファイナル


Dans fele Aを見に行きました。
観て下さい(早速動画ですいません笑)
こんなちっちゃい子まで伴奏者として立派に弾いております。
他にもまだ10歳くらいの男の子が一人でダンスの伴奏をしているのを見かけました。
ダンスにおいて伴奏はリズムをキープするのにとても大事な事はお分かり頂けると思います。特にソロ演奏となれば、ダンサーに認められ信頼されないと中々選ばれないでしょう。なので、Aクラスの人の伴奏が多く見られます。そういう時は、個人的には2度美味しいお得感があります笑

Dans fele A最後は、審査員と出場者全員含めて壇上でダンス!ん~!楽しそう♪
(追記:この動画の始め、ドカッ!て音鳴ってると思うのですが、これ多分壇上でダンス中にマイクかなんかを倒した音ですね笑)



その後、チラッとだけHardingfele Cを見る事が出来ました。
このCクラス、レベルが一番下なのか?と言うわけではありません。
こちらは年齢が13歳になる年(よって12歳も含む)~18歳までのクラス。
その年齢以下がSjokolade(チョコレートの意)kappleikになります。

このクラスC、若いから技術も・・・と思うかもしれませんが、どのクラスにも上もいれば下もいるわけです。
私がちょうど会場入った時に弾いていた女の子、少しだけでしたが、「あ、これは上手い…」という印象を受けました。同一人物か分かりませんが、恐らく今回のCの優勝者。正直クラスAの実力を感じました。15歳だそうです。
色々話を聞いていると、過去CでもAの誰よりも凄かったという事も稀に起こるみたいです。つまりヴァイオリンなどで言う「神童」にあたる奏者。
どの世界にもいるものですね。

次にDans hardingfele A
毎年大会には一つ「ファイナル」の枠があるそうです。今回はこの部門。ここは予選として、上位3組がこの日の夜優勝を掛けて、再度パフォーマンスを行います。
またハーディングフェーレとなってはいますが、それだけではなくJew's harpや歌、なんとドラム!までもが伴奏になる事もあります。
そして上位3名は
Ingebjørg Bratheim Bø
Ola Narverud

Stian Johan ROland
tone Voldhaug

Ulf Arne Johannessen
Ingunn Stræte Lie
の3組。ファイナルに関しては後ほど。

朝から4時間ずっと見てたので、ひとまず休憩、ハーディングフェーレAに供えました。
同時刻にVokal Aもありましたが、ここはハーディングフェーレを選択。今回12人出場者中7名が知り合い。良い位置に席を確保。そしてなぜか私が緊張してました。
各2曲ずつの演奏。会場はもちろん立ち見客含め超満員。ハーディングフェーレのとても有名な奏者の姿もありました。
さて、今年優勝すれば3連覇のOttar。果たしてどうなるか…
司会のOlav Luksengård MjelvaさんとLeif Ryggさん!

 Ottar Kåsa
 Lars Erik Skjøtskift Øygarden
 Herbjørn Liahagen
 Alexander Aga Røynstrand
 Lars Ingar Meyer Fjeld

 Frank Henrik Rolland

Per Anders Buen Garnås
本当にすごかった。
素晴らしい演奏をした奏者には演奏後も鳴りやまない拍手。奏者が改めて壇上に戻り会釈をする事がほとんど起こるほどのレベルの高さと盛り上がりでした。
Landskappleikenは初めてだったけど、こんなに誰が優勝するか分からないものなのかと…優勝はこちらに写真はありませんが、Jan Beitohaugen Granliさんでした!おめでとうございます。
気付けば全部演奏動画に撮っていました。
後で別の場所にいた時、おじさんから肩叩かれて「日本人?さっきたくさん撮ってたね!」…なんか恥ずかし(笑)一応ちゃんと何者かは説明しましたけども…

夜、各授賞式とダンスハーディングフェーレのファイナル!
ここは一切撮影しておりません。
その場雰囲気をひたすらに楽しませて頂きました。物凄い盛り上がりでした!
ただ、ファイナルでのパフォーマンス、ピリッとした空気が流れると思いきや
Ola&Ingebjørgペアのパフォーマンスはどこかリラックスしていて、ユーモアあるダンスに笑みの声が。
他の2組のダンスもとても素晴らしかったです。この時、私の中では優勝は決まってました。優勝は次の日のMeisterkonsert(各部門の優勝者達のパフォーマンス)の中で発表されました。が、ここで言っちゃいます笑
優勝はOla&Ingebjørgペア、おめでとうございます!(ちなみに的中)
ファイナルではありませんが、ファイナリストの予選の各動画をYouTubeから拝借。
Ingebjørg Bratheim Bø
Ola Narverud
https://www.youtube.com/watch?v=j5cM8OD1QSk&list=PLewU_1AqZ8WPiI9Z36fskppY8ZMGSff0A&index=36

Stian Johan ROland
tone Voldhaug
https://www.youtube.com/watch?v=vU1_lGi0AjY&index=35&list=PLewU_1AqZ8WPiI9Z36fskppY8ZMGSff0A
ちなみにこの伴奏者がハーディングフェーレAで優勝したJanさんです!

Ulf Arne Johannessen
Ingunn Stræte Lie
https://www.youtube.com/watch?v=crkel5PBG1w&list=PLewU_1AqZ8WPiI9Z36fskppY8ZMGSff0A&index=45

大会後毎晩夜遅くまで会場は賑わいます。
別会場ではダンスも行われておりました!
だいぶ端折りましたが、長い4日目でした!

2017年7月14日金曜日

Landskappleiken 2017 at Røros 3日目~ノルウェー演奏デビュー、Halling最高峰~

Kappleiken3日目金曜日。
この日は
Vocal B,C
Lagdansシニア
Lagspelシニア
Fele C
Gruppespelジュニア、シニア
Halling A, C

まずは午前中に見たLagdansシニア
Lagと付く部門は団体でのパフォーマンスになります。
各地域にある団体、例えば、こちらの写真はTinn Spelemannslag
Tinnと言う地域のチームです。


他にはDansarlag、Folkedanslagとか地域名の後に付いたりします。
ダンスのリズムはGangarやSpringar,Polsなどチームによって踊りの種類の選択は異なり自由です。
ずっと見ていたかったのですが、一旦帰宅…

午後のLagspel、つまり今度は演奏の部門。
なんと今回、住んでいるBøのスペルマンスラグBøheringenの一員として私も参加させて頂きました!
ノルウェーの公式演奏デビューがまさかノルウェー最大の大会になるとは…
この参加に至るまでの裏話は別記事に書きます。
とにかく話を頂いてから1か月程、絶対に足を引っ張るまいと必死の練習の日々でした。
ラグの演奏はボーイング、リズム、音が綺麗にみんな揃わないと行けません。なので、全てをしっかり理解する事が大事です。

Kofteに着替えて、リハして準備万端。会場はメインの一番大きい場所。
今回は我々がトップで演奏。
ソロじゃない分、そこまでいう程緊張しなかったけど、楽しみ、緊張、もうじき終わってしまう切なさ、色々気持ちが混ざっていました。
いざ、本番。壇上に立ち、静寂の中、演奏リーダーの合図で演奏が始まりました。
始まってしまえばあっという間。私個人的には気持ち間違えたけど、止まらず大丈夫でした。
一番大きい会場で、ちっちゃい日本人がポツンと立ち位置真ん中で弾いている姿は観客の目に一体どう映ったのでしょうか?笑 残念な事に演奏の写真が無くて、演奏後の集合写真しかなく。。。
代わりにリハの様子を。


ちなみに、結果は散々でした 笑 
実は始まる前から明らかで、これはもうしょうがないとしか言えないです。終わってから、見てた人からも同情されましたから^^; 
でも私に関しては、色んな方からお声かけて頂いて、しっかりスペルマンスラグの一員として演奏は綺麗に揃ってたそうです。…嬉しかった(涙)
今回のメンバーのうちKlasseAの人が、このリハの写真左からOttarさん,4番目のLars-Erikさん、6番目のJohannesさん、最後のLars-Ingarさんと4人もいるのなんか不思議。
ともあれ、無事終えて脱力。その後は外で皆さんとのんびりしてしまった関係で、他のスペルマンスラグ一切見れなかった…
でも良い気候で気持ち良かったな。
本当に演奏楽しくて、拙いノルウェー語で気持ち伝えたら、また一緒に演奏しようねと言ってくれました。多分、自分はソロよりも一緒に皆と合図しあったり、自然と笑顔で顔を合わせながら演奏するのが心底好きみたいです。

この日最後は今大会最初のKlasseA!Aは必ず会場超満員になります。
部門はHallingです!
今では女性も踊るのを見かけますが、男性が強い自分、カッコいい自分を魅せつけるのがハリング。
動画いくつか撮ったけど、どれにしようか…優勝されたUlf-Arneさん!(おめでとうございます!)と思ったのですが、せっかくなので、私が今回観て大好きになったダンサーOla Narverudさんにします。彼のダンスは曲の理解度が良く伝わります。彼に関してはまた後日登場します!
ではOttarの演奏と共にどうぞ♪


や~最高です。本当はノーカット、ノー編集で見て頂きたい所だけれども。
では次回Klasse Aだらけの4日目!長い長い一日の始まりです…
読んで下さりありがとうございました~


2017年7月12日水曜日

Landskappleiken 2017 at Røros 2日目~日本人奏者、KlasseAへの高い道~

2日目、この日からコンペティション鑑賞開始。
この日行われた部門は
Hardingfele Klasse(クラス)B
Dans Hardingfele B
Dans Fele  C,B
Halling B
Durspel(アコーディオン)ジュニア、シニア
Super D(60か65歳以上の各部門)
Open klasse(自由な演奏)
Lagspel ジュニア
Lydprøve open
この様にタイムスケジュールと場所が記されています。
よって全てを見れるわけではないです。
どれや誰を見たいかある場合は事前に奏者リストを調べておく必要があります。

まず最初のお目当てはハーディングフェーレ・クラスBの演奏。
名前は良く存じていたのですが、未だお会いする機会がなかったハーディングフェーレ日本人奏者の樫原聡子さんの演奏を初めて聴き見る事が出来ました!
落ち着いた丁寧で綺麗な演奏をされておりました♪会場でご挨拶だけ出来ました。
そして、初日大変お世話になった友人の演奏を見て、聞いたところによると今回が初めてのkappleikeでの演奏だったそうですが、緊張は見られたものの技術はかなり高く感じました。これはかなり上に行くのではと思っていたのですが…
全ての奏者の演奏を見る事が出来たわけではないのですが、樫原さんの評価にしても、中々大会の審査は厳しいのだなと感じました。審査基準について詳しい事は分かりませんが、審査する人の好みも影響するのだとか…なので、思わぬ高得点が取れたり逆もあるそうです。
Bクラスは合格点の75点を2度取るとAクラスに上がれるそうですが、今回トップの方でも合格点に届いておりませんでした。
ん~Aクラスへの道は厳しいと感じさせられます。

続いてみたのは、Durspel シニア
Ulf-Arne Johannessenさんの演奏も見てきましたよ。既に何度か来日されており、日本のノルウェー音楽デュオ、ノルカルTOKYOとのパフォーマンスをご覧になられた方も多いかもしれませんので、ノルウェー音楽を知る日本の方々にとっても、有名な方だと思います。

ここでミスした。午前中最後に向かったハーディングフェーレ演奏によるダンス(男女ペアでGangarやspringarを踊る)クラスB部門。
個人的にとても好きなダンサーがいるのですが、Sigbjørn Ruaさんと言うソロではクラスAのトップダンサーの1人。今回Aクラスのリスト見てても名前が無くて、あれ?と思っていたのですが、その会場向かうと、あれ!!??彼じゃない!?なんとそのクラスで踊っていたのです。しかもOttarの演奏で。演奏中のため中に入れず遠くからの鑑賞。確かにリストみたら載ってる。聞くと相手の方がBクラスなので、それに合わせてるって事をずっと前に聞いたの思い出した。落胆…

午後はSuperDをまず鑑賞
これは60か65歳以上の方が行う各部門のパフォーマンスです。
その年代ならではの落ち着き、深みと言いましょうか、自分が思ってた以上に見入ってました。



Open klasse、こちらは決まりが特にない自由な演奏の場、色んな楽器が登場しました。中にはMusic sawでのメロウな演奏に会場に笑いも…
その後、樫原さんとハーディングフェーレやノルウェー音楽について色々お話する事が出来ました。7年程こちらに住んでいらっしゃる様で、入るのが難しいとされるOle bull Academyに通われたり、先日Raulandでのマスタークラスを無事終えられたそうです。以前はBøにも訪れては、こちらにあるハーディングフェーレに関する昔の奏者や音源のアーカイブスから自ら勉強しに通っていたとか。経験から来る樫原さんの自信も垣間見ることが出来ました。また、現実の厳しさも合わせて、色々勉強になりました。

夜はコンサートも見れて、そこで昼間逃したSigbjørnさんのダンス見れました!魅了された!彼のダンスはトリッキーな動きをされるダンサーの印象では僕はないですが、力強くたくましく、落ち着いていて、一つ一つ綺麗な姿勢でとても品があるダンスをされます。素敵なんです本当。機会あれば、是非とも見て頂きたい方です。

そんな感じで2日目終了。さて次回は、壇上に私も登場します…

2017年7月10日月曜日

Landskappleiken 2017 at Røros~移動と緊急事態~

Landskappleiken、年に一度行われるノルウェー最大の演奏の大会。
Lands(島)kappleik(コンペティション)と説明すれば良いですかね。
毎年色んな地域で行われるKappleik。その中でノルウェー全土から集まる一番大きい大会が今年Rørosで行われました。
位置だとこの辺、ちなみに☆が私の住んでいるBø i Telemarkです。
こう見るとかなり北に来たんだなと今更…
電車ではオスロ経由で約8時間以上の長旅。
今回の旅は職人さんとパートナーさんとご一緒させて頂きました。
ワクワクした気持ちを持ちながら、たくさんの荷物を持って出発!となったのですが、、、
オスロに向かう途中、丁度地図にも名前出てますが、Drammenと言う大きな街を通過します。そこに着く前、何やらアナウンスで停車。なんとドランメン駅にて、怪しい危険物と思われる物体が見つかり警察が出動する大事に。そのため駅は完全封鎖、ドランメンを通る事が出来なくなった我々の列車は手前の駅でただただ立ち往生。空港へ向かう人もたくさんいたみたいで、駅員さんが車内を回り、臨時のバスの手配など対応されていました。駅の辺りは混乱、人だかり。
さて、困った。今日中にRørosへたどり着けない可能性が大きくなり、不安が募ります。
こんなことってあるんですね。同行した彼らも「今までこんな事なかった」と…

しかし、そこに救世主が現れました!
同列車に居合わせた同じく会場に向かう友人カップルがいて、男性の方のご家族がオスロにいるという事で車でオスロから会場へ向かう事に。
急いで臨時バスでオスロ手前のAsker駅へ。道中運転手さんのアナウンスがとても優しかった「『運が良い事』にこうしてオスロへ迎えています。どうか心配しないで、我々がサポートします」ここであえて「運が良い」と言える運転手さん。確かにそうだと思った。最悪の事態を考えれば、無事でいられる事は運が良い事なのかもしれません。
この事件はニュースでも大きく取り上げられたそうで、結果何でもなかったみたいです…笑

         
臨時バス車内
        
オスロオペラハウス前で車待機。暑い日差しの下、観光客でにぎわっておりました。
 いざ北へ!

5時間の車移動、道中休みながら。
結局着いたのが、夜11時30分。12時間のしんどい初日となってしまいました。
その為当日のオープニングコンサートには間に合わず。そのまま出演の受付だけ済ませて、ヒュッテへ。みんなぐったりでした^^; 助けてくれた友人カップルに大変感謝。その日に着けた事自体本当に運が良かったです。

こちらのリストバンド、青は出演者の証、弓の持つ方って事で右手首。これがあれば、コンペティション全て無料で見る事が出来ます。ただしそれ以外のコンサートは有料(昔はすべて無料だったらしい)
そんなこんなで音楽祭の情報一切なしで終わった初日でした。次から大会の様子まとめて行きます。
では