2020年7月25日土曜日

試み

試みはいつも成功するわけじゃない。やるためには時間も必要。でもその試みがなければ何も新しい発見はありません。
試みる前は過去の経験から、こうしてみようああしてみようとアイデアが出てくる。その中から一つを選んで行う。
今作っている楽器はその一つで、見た目はごく普通なヴァイオリン。
だけれど、今回は「フィドル」という事を意識して作っています。もちろんそれ以外にもあります。まずはサイズが7/8。
通常ヴァイオリンのフルサイズは4/4ですよね。子供の分数楽器サイズは1/32~3/4。(1/64もあるけれど、あまりみかけないかもですね。)
大人のサイズには4/4の他にそれよりも少し小さい7/8サイズというものが存在します。
とはいえ、子ども用分数楽器のサイズ程一般的に多くあるものでもないかもしれません。

むかーしむかし、イギリスの製作学校の先生から「上ナットの幅はアジア人の手であれば、通常より狭くても良いかもね」つまりそれは指板のサイズにも関わってきます。
もちろんアジア人が皆がみんなというわけではないですが、僕の印象でもイギリスやノルウェーなどいた時も思っていたけど、手が大きい人が多い…
7/8製作を考えたのはそれだけが理由ではないけれど、4/4が大きく感じる人も日本ではいらっしゃるようです。何より僕自身、そのサイズの楽器を作ってみたいと思っていたのもあり、今作っています。
今日は白木で出来たので、UVにいれました。
サイズが小さくなったため、ネックが少し狭く、弦長も若干短くなっています。そうすることにより、指を抑える間隔が若干狭くなります。小指が届きにくい、しんどい人には良いかもしれませんね。
今回の表裏板のアーチは普段よりもふくよかにしています。ハーディングフェーレと同じというわけではありませんが、ハーディングフェーレでは豊かな響きにはそうしたアーチが有効だと感じます。製作時にはその辺も意識しました。
また指板と駒のカーブも今回はフィドルを弾くうえで弾きやすさを求めてこだわっています。
次回は駒と指板のカーブの関係について書いてみようと思います♪

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